■前スレ
奈緒「さーて、晶葉から借りたゲームでもやるか……」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1491146376/
【安価】奈緒「そろそろ今日も晶葉から借りたゲームやるかぁ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1491487007/
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1494423792
奈緒「22時……よし、今日もやるか」
奈緒「前回のセーブデータをロード、と」カチッ
奈緒「えーっと、昨日は歌鈴似のヒロインがPさんとよろしくやったんだったか……」
奈緒「それにしても破壊者だかって敵は何の目的で地球に来てるんだろうなー。晶葉からストーリーのネタバレでも……」
奈緒「……いや、とりあえずは自分である程度進めるか」
奈緒「よし、ロードが終わった。今日もやるか……」
――――
――
P「イベント会場はこちらになります。物販につきましてはホール横の列からお並び願います」
「すみません……合同ライブのイベント会場はここで合ってますか?」
P「こちらになります。もうしばらくの間ホール内でお待ちください」
ピピピッ!
P「ん……はい、Pです」ピッ!
翠『翠です。ホール前の様子はどうですか?』
P「一般客はぼちぼち入ってきてるよ。VIPの方々は言われた場所に誘導しているが、リストに載ってた分は大体集まったはずだ」
翠『分かりました。そろそろ私たちも準備しなければなりませんね。イベントの開始に合わせませんと……」
P「にしても面倒な会合だなぁ……桜霞のメンバー、必要か? ここでイベントやるにしても、いまのあの子たちを出させるような場所じゃないぞ」
翠『そのための他事務所との合同イベントです。その分時間も長く取っていますし』
翠『あと、開演時間になりましたら、Pさんは到着ロビーのほうに移動してください』
P「え、何だそれ、聞いてないぞ」
翠『今回の空港でのイベントに桜霞を捻じ込んだのも、丁度こちらからお迎えに行く方がいましたので……』
P「聞いてねー……え、誰がこっちに来るんだ?」
翠『とりあえずPさんは移動して頂ければ良いとのことらしいです。私のほうも、余計なことは言わなくていいと言われていまして……申し訳ありません』
P「また黒川千秋が変なこと言ってんのか……まあいいや、了解」ピッ!
P「っとに……担当アイドルの仕事を見ないまま別件か」ハァ……
P「仕方がない、とりあえず到着ロビーに行くか……」
……
…………
P「……」
P「……」
P「……来ない」
P「……にしても、空港か……仕事してたときでも、ほとんど来ることなんて無かったな」キョロキョロ
P「国際線か……国際線……」
『これはいつか、貴方の力となるわ……P、貴方の運命として……』
P(……母さん、母さんは今頃、何処に行ってるんだろうか)
???「ちょっと」
P(もし母さんのいる場所が分かれば……ここからなら他の国にも行ける……)
???「ちょっとアンタ!!」ブンッ!
ドスッ!
P「いぃっつ!?」ビクッ!
P「誰だいきなり顔面に荷物を……子供?」
???「誰がガキよ!」
P「いや、お前……」
麗奈「はぁ……? アンタ、よくもまあこのレイナサマをガキ扱いしてくれるわね」
P「レイナサマ? え、外国人?」
麗奈「麗奈よ! 小関麗奈! アンタに一々説明し直すのも面倒臭いわね! んっとに……で、千秋たちのほうはもう始まってるの?」
P「千秋……てことはお前が、翠が言ってた相手か」
麗奈「はぁ……ああもう、これはこれで腹立つわね……仕方ないケド」
P「そりゃ知らん顔だし……」
P「連合……ヨーロッパから来たのか」ピクッ
麗奈「向こうで仕事してたもの。破壊者が来たって話だから戻ってきたけど……ま、レイナサマは助っ人ってトコね」
P「助っ人ぉ……?」
麗奈「アンタ完全にレイナサマをナメてるわね……燃やすわよ」
P「いやそれは勘弁してください」
麗奈「ホラ、それじゃさっさと行くわよ、P」
P「はいはい……」
……
…………
麗奈「はいコレ、記録媒体。落とすんじゃないわよ」
楓「ありがとうございます。麗奈ちゃん、私は先に戻ったほうがいいですか?」
麗奈「そうねえ、連合から持ってきたものもあるし……」チラッ
美優「……」
楓「……」
P「はい……はい、桜霞のほうは予定通りということで、申し訳ありませんがよろしくお願いします」ピッ!
麗奈「……ま、ここら辺で大人しくしてればいいんじゃないの。それよりアタシお腹空いたんだけど」
美優「あ、それでしたら……イベントはまだ終わりませんし、いまのうちに何か食べておいたほうが……」
P「ふう……え、何?」
麗奈「ご飯食べにいくから、アンタ付いてきなさい」
P「え? いや俺、イベントのほうの仕事あるんだけど」
麗奈「レイナサマのほうが優先よ。ついでに出てきた破壊者のデータも見たいし端末持ってきなさい」
楓「それじゃあ私も……」
麗奈「アンタ、酒飲むつもりでしょ。ここで留守番してなさい」
楓「……」
美優(見透かされてる……)
P「仕事……」
……
…………
P「コイツが2週間前に戦闘したオケアノス。開発室で出した解析データをティターンの物と横並びで画面に出すが……」カタカタカタッ
麗奈「……」
P「法術と同等の力がティターンは両腕、オケアノスは頭部に集中している」
P「まだ2回しか戦闘していないが、恐らく破壊者は個体ごとに一部分のみ、非常に強力な力を内包している機会生命体である可能性が高いというのが、開発室からの報告だ」
麗奈「局所運用のゴーレムか……」
P「ん、ゴーレム?」
麗奈「いや、何となくそう言っただけよ。そうね……その考えは、まあいいんじゃない。ただ、コイツ等はあくまで自分の得物だけが発達している個体」
麗奈「であれば……そうね、進化の過程……って言えばいいのかしらね、全ての体の部位が発達した強力なヤツもいるはずよ」
P「……まあ、そうだろうな」
麗奈「そう、例えば――」
P「……」
麗奈「……」
P「あっそう……」
周子「で、コイツらの得物はそれぞれダイオウカーの各武装と同等のパワーがあるってことね」ヌッ
P「そうそう、開発室は2つの戦闘データからブロッサムディーヴァの改修点を……」
周子「ん?」
P「……いつからいたんだ?」
周子「ついさっき」
P「え、えええ……一緒に現場に来てたっけか、お前……」
麗奈「自分で飛んできたんでしょ。狐、アンタ暇なの?」
周子「そうそう、暇なの、ヒマ。みんな帰ってこないしー、アタシも転移でこっち来ようかなーって」
麗奈「アンタどうでもいいけど、外出るなら耳と尻尾くらい隠しなさいよ」
P「目立ちたくないなら外せよ」
周子「えええっ、外したら血がブシャーって飛び散ってそっちのほうが目立つじゃん? 千切るくらいなら隠したほうがアタシも痛くないし」
麗奈「アンタ、耳千切って血の海作るよりは隠したほうがいいに決まってるでしょ」
P「え、何、その耳本物?」
周子「前もそう言ったやーん。あ、もしかして信じてなかった?」
P「そりゃあ……信じないだろ、普通。狐が人間と同じ姿してるとか……妖怪みたいなもんか」
周子「妖怪て……」
麗奈「ま、この狐は大したこと出来ないし人畜無害だから気にしなくていいわよ。ほら、さっさと次の資料出しなさい」
P「へいへい……」
……
…………
歌鈴「そ、それで私たちのお仕事、見に来てくれなかったんですか……?」
P「すまん……」
紗枝「はぁ……あんさん、うちらのぷろでゅーさーとか言うて……」
P「そんな目で見るなよ。こっちはこっちで別の仕事だったんだから」
あやめ「仕方がありません。P殿に非があるわけではないですし」
珠美「それで、その麗奈殿というお方は?」キョロキョロ
P「ん、なんだお前たちも会ったことないのか? いまそこで黒川千秋と話してる……」
千秋「そう……戻る前のヨーロッパの戦闘でそんなことが……」
麗奈「戻されて面倒くさいったら無かったわよ。ま、向こうのプロジェクトも似たようなことやってるし仕方ないっちゃ仕方ないケド」
千秋「あの人は?」
麗奈「落ち着いたらこっちに戻るって言ってたわよ。向こうのメンバーも連れてくるかは聞いてないけどね」
周子「人は見かけで判断しちゃダメってね」
歌鈴「い、いつの間に周子さんも来てたんですか?」ビクッ!
千秋「……あら、翠さんも戻ってきたわね」
翠「遅くなりました。他の事務所の方々と少しお話があったので……」
P「悪い、こっちの仕事は本来は俺が担当する話だったが」
翠「いえ、今回は仕方がありません。Pさんも麗奈さんとお話もありましたし」
麗奈「終わった? それじゃ帰るわよ」
ピピピッ!
千秋「もしもし、楓さん?」
楓『車出しておきましたよ。外で待ってますから』
P「よし、それじゃ帰るか。どうせ運転するのは俺だし……皆、帰るぞー」
歌鈴「はーい」
……
…………
P「……」カタカタカタカタッ!
ピピッ!
P「ふぃー……タケミカヅチのフィードバック作業もこれくらいか……整備士に手伝ってもらえばよかったかな」
P「そういや博士、後でオートメーション機能用の制御プログラム持ってくるって言ってたけど、まだ来ないのか……」
ガタッ!
P「どれどれ、ちょっと開発室のほうに行くか……」
P「ふわぁ……それにしても、今日は皆の仕事振りを見れなかったのがなぁ……次の機会までお預けか」
……
…………
P「えーっと、開発室は……」
「……の、みたいね」
P「ん?」ピクッ
P(開発室から話声が……この声、博士と麗奈か……?)
「……みねが、ひとまず……ええ……大丈夫よ」
「それなら……か、急いでこちらも……」
P(何の話してんだろうか……まあ、いっか)
P「お邪魔しまーす」
……
…………
麗奈「ん、なんだアンタか」
晶葉「こんな時間にどうした?」
P「どうしたって……博士がオートメーション機能用の制御プログラムを持ってきてくれるって話だったから待ってたんだけど」
晶葉「ああすまん、そういえばそんな話をしてたな……ちょっと待ってくれ、いまデータを渡す」ピピッ!
麗奈「GUWDの? ああ、アンタそれ乗って戦ってるって話だったわね」
P「役に立つかは分からないけどな……ところで、何の話してたんだ?」
晶葉「ヨーロッパ連合の部隊の話だ。麗奈の仕事先だったからな」
麗奈「あっちはあっちで、ヒドイもんだったけどね」
P「国外で地球外生命体との戦闘が発生しているってのは報道で見たことはあるけど、実際そんなに多いもんなのか?」
麗奈「ま、それなりね。連合のほうも、ダイオウカーの刻印同調機能と似たようなモノ使ってるわよ」
晶葉「効果としてはほとんど同じと聞いているが、最大の違いはパイロットに対する負荷の具合だろうな」
P「後発の連合のほうがいいもの積んでるのか?」
晶葉「そういうわけではない。ダイオウカーのシステムは搭乗している間は刻印を常に消耗するが、連合側の機体は搭乗時の消耗はそれほど激しくない」
晶葉「ただし、戦闘後に反動としてダイオウカーと同等以上の負荷が搭乗者を襲うようになっているらしいな」
P「後付で体に負荷が掛かるのか……どっちもどっちってところか」
麗奈「ま、精度はこっちのほうがいいけどね。負荷の具合も特殊だし……後は連合のほうがパイロットの質は良いわね」
晶葉「こっちは素人を寄せ集めて訓練させているからな。黒川重工の意向で政府軍はアテにできんし、仕方が無い」
麗奈「ま、その分はPが働けばいいでしょ」
P「簡単に言うなよな……」
……
…………
P「ふわぁ……ねむ……少しは寝たけど……」
P「にしても、少し早く来すぎたか。まだ皆も寝てる頃だろうし……」
珠美「やっ! はぁっ!」ブンッ!
P「……寝てなかったか。剣道娘が朝っぱらか元気にまあ」
珠美「せいっ! おや? P殿、おはようございます。今朝もお早いですね」
P「おはよう。そういう珠美は今日はいつもより早起きなんだな。というか寝坊したり早起きだったり極端というか……」
P「そうだなー。俺も、珠美がこの時間に起きてるとは思ってなかったが……」
珠美「日が昇ってからあまり時間も過ぎていませんからね。P殿はこれからどうなされますか?」
P「腹減ったから飯食おうかなって。いま食堂行っても清掃中で入れないし」
珠美「そうですか。であれば珠美はもう少し素振りをしておりますので」
P「んじゃ飯作ったら声掛けるよ」
珠美「分かりました!」
……
…………
P「味噌汁、漬物、玉子焼き、大根おろし、豆腐、納豆」
珠美「こう……ご飯もありますし、魚が食べたくなりますね」
P「冷蔵庫に入ってなかったから仕方が無い。ほら、食べるぞ」
珠美「はい! いただきます!」
P「本当はなー、豆腐あったから麻婆豆腐作りたかったんだが」
珠美「朝から麻婆豆腐は重いのでは……」
P「いやまあ、そうなんだけどさ。作るの楽だし」
珠美「この前頂きましたが、P殿の麻婆豆腐はとても美味しかったですからね」モグモグ
P「母さんと暮らしてた頃に作ってたからな。母さんも一番気に入ってくれてたし」
珠美「なるほど、P殿のお母上も……」
P「……ま、俺の話は別にいいだろ」
珠美「はい?」
P「昨日は見れてやれなかったけど、仕事のほうはどうだった?」
珠美「お、お仕事ですか……」
P「ん、どうした? 何か失敗でもあったか?」
珠美「い、いえっ! 特別問題も無く……練習した通りに歌うことも出来ましたし」
P「そうか……何か言いたそうな顔してるけど、遠慮なく言ってくれていいんだぞ」
珠美「……その、珠美は元々、剣士としてここに来ている身で……それなのに、ああいった場に立つというのが」
P「まあ、仕事だから仕方がないと思うしかないんだけどな。アイドルやるの、嫌か?」
珠美「い、嫌ではありませんよ! 嫌であれば、珠美はとっくにここから去っていましたから……」
P(嫌いじゃないけど、思っていたことと違うことをやらされて戸惑っている感じか……仕事は出来ているみたいだから、気にしなくてもよさそうだけど)
珠美「とはいえ、剣となり人々を守る決意を固めていた身としては、少し思うところも……」
P「そう、か……まあ――」
珠美「む?」ピクッ
歌鈴「……おはよー……ござぁいまぁ……ふわぁぁ……」
P「随分眠そうだな……」
珠美「おはようございます、歌鈴殿。寝ぼけたままですと、また転んでしまいますよ」
歌鈴「うんー……お母さん、ごはん……」
P「誰がお前の母親だよ。ほれ、いま味噌汁持ってきてやるからテーブルに座れ」
歌鈴「はぁぁい……」モゾモゾ
珠美「これは半分意識がなさそうですね……水場でタオルを用意してきます」
P「ああ」
歌鈴「ふわぁぁぁぁ……」
……
…………
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