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志保「兄さんは心配しないでください」
志保「…すぐにそいつを消して、解放してあげますから」
静香「残念だけど、それは無理ね」
静香「志保に消されるほど、私は弱くないから」
志保「…ふん、その減らず口がどこまで持つか楽しみだわ」
静香「あら、じゃあせっかくだし最後まで聞かせてあげるわよ?」
志保「…」
静香「…」
伊織「亜利沙、マイク」
亜利沙『あ、はい、伊織ちゃんどうぞ』
伊織『あーあーマイクテスマイクテス、世界一可愛い伊織ちゃん!』
うおぉぉぉぉぉ!
伊織『あーはいはいうるさいわよあんた達!このハイパープロデューサー水瀬伊織ちゃんが喋るんだから静かにしてなさい!』
…
伊織『よろしい、じゃあ早速勝負のお題を決めるわよ』
伊織が指を鳴らす
するとステージが開き、調理台と何やらくじ引きの箱らしきものが現れた
伊織『そこに書かれているのがお題よ』
志保「私は引きません、何が来たって勝ちますから」
静香「じゃあ私が引かせて貰うわ」
志保「せいぜいじっくり選ぶ事ね、それがお前が作る最後の料理になるんだから」
静香「残念だけど、私はまだまだうどんを作り足りないしあの人の…P先輩の美味しいっていう笑顔が見たいから、最後にするわけにはいかないわ」
志保「お前なんかがP兄さんの名前を呼ぶな」
静香「嫌よ、私はP先輩の事が好きだもの」
志保「…殺す」
静香「…」
くじ箱に手を入れ、探る
そして手を抜き、手の中にあった紙を開き、伊織先輩に見せた
伊織『…決まったわね、勝負品目は…うどんよ!』
勝負品目を聞き、会場がざわつく
志保は腕組みをして目を瞑り、まるで動じていなかった
…恐らく知っていたのだろう
きっとこのくじ箱の中身は全てうどんと書かれているに違いない
だけど私はあえてそれに乗る
もう私は父の思い通りにはならない
P先輩と一緒にいるために、父の思惑にのって、それを打ち砕く!
伊織『料理対決、品目はうどん!制限時間は一時間よ!』
伊織『調理開始の宣言をなさい、亜利沙』
亜利沙『は、はい!』
亜利沙『調理開始ィィィ!』
どこからともなくゴングの音が聞こえ、ステージに設置された電光掲示板に時間が表示された
貴音『北沢志保…あれだけの腕に到達するために相当過酷な訓練を重ねたのでしょう』
高木『どういうことだい? 』
貴音『P殿にお聞きしましたが、志保は今年までうどん作りをした経験が無かったとのこと』
高木『あの素晴らしい手際を見ているとそうは見えないけどねぇ』
貴音『志保があれだけの動きを身に付けたのはP殿への愛情、執着、そして最上静香への怒りと憎しみでしょう』
貴音『志保の瞳からそういった感情が読み取れます』
高木『…負の感情は肉体や精神の限界を超えて力を引き出す動力になる、しかし…』
貴音『高木殿、わたくし達は…見守りましょう』
貴音『二人の行く末を』
貴音『はて…』
P「静香、出汁はOKだ」
静香「ありがとうございます!」
先輩と分担してうどんを作る
こっちは順調だけど…
静香「志保は…」
向こうの調理台をチラッと見る
志保「…」
向こうでは志保が物凄いスピードで作業をしていた
静香「…っ」
志保の背中から発せられているプレッシャーに怯みそうになる
あれだけ大口を叩いても、恐怖を感じる程のプレッシャーだ
先輩の腕が肩に置かれる
P「大丈夫、力を抜いて」
P「俺達は負けられないんだろ?志保にだって」
静香「…はい」
P「俺は静香を信じてる、静香との未来を信じてる」
P「だから見せてやろうじゃないか、俺達の描く未来を」
静香「…はい!」
私は気合いを入れるために顔を張る
パン!と小気味良い音がした
静香「…」
P「静香?」
静香「強く叩きすぎて痛いです…」
P「…」
調理する静香を見ながら、志保を見る
調理をしている志保からは、何か焦りのようなものを感じる
その焦りが何なのかは俺にはわからない
だけど志保の気持ちは…想いは伝わってくる
静香が俺に向けるものと同質の想いだ
いつからなのかはわからない
だけど志保が俺を想い、それに囚われているのは間違いない
俺を解放すると
…志保、俺も同じ気持ちだ
俺のせいで志保が憎しみに囚われているなら、志保を解放するのは俺にしか出来ない
だから俺は、俺達は、志保を倒す
志保を倒して、またあの優しい志保に戻してみせる
俺は拳を強く握り、調理を再開した
次は志保の浄化まで
ちなみに>>1はヒーローズのラバストは予約する?
開始9分で予約したよ!
亜利沙『一体どんなうどんが出てくるのか、ありさわくわくが止まりません!』
伊織『まあ私達は審査員じゃないから食べられないけどね』
亜利沙『…え?』
伊織『何よ、知らなかったの?』
亜利沙『あ、ありさ、朝とお昼を抜いて…』
伊織『しょうがないわね、終わったらどこか食べに連れて行ってあげるわよ』
亜利沙『あああありがとうございます!神様仏様伊織様!』
伊織『あら、もっと私を褒め称えても良いわよ?にひひ♪』
亜利沙『おっと先に仕上げたのは志保ちゃんです!』
亜利沙『出来上がったうどんが今、審査員の皆様の前に運ばれていきます!』
高木『ほう…』
貴音『なんと…』
静香「あれは…まさか…!?」
静香が志保のうどんを見て驚いている
P「何か知ってるのか?」
静香「父の店…それも本店でのみ販売しているうどんです」
静香「一日限定五食しか出さないのでアレを食べるためだけに深夜から並ぶ人がいるほどです」
P「そんな凄いうどんなのか…」
亜利沙『ななななんと!志保ちゃんの出したおうどんは伝説の伊勢海老うどんです!やぁ~ん美味しそうです~!』
伊織『一度食べたことがあるけれどあれは相当な品よ』
伊織『あれを越えるのは相当難しいでしょうね』
亜利沙『では審査員の皆様!試食をどうぞ!』
高木『ほう…これはこれは、美味しいねぇ』
貴音『…これは』
志保「ガマゴリうどんをベースに伊勢海老を加え特製の醤油を使いぶっかけうどんにしました」
貴音『伊勢海老の甘みとあさりの味わいに…これは薄口醤油を加えているのですね』
貴音『それらが合わさることでそれぞれの素材の良さを引き出し一つのうどんとして完成している…』
貴音『わたくしはこのレベルのうどんと出会ったことはありません』
審査員から絶賛されている
静香「…」
志保「もうすぐ…もう少しで、兄さんを解放出来る」
志保「今度こそ、私は兄さんを救ってみせる」
志保「だから兄さん、もう少しだけ待っていてくださいね?すぐに助け出しますから」
P「志保…一体何を言っているんだ」
志保「あの人は約束してくれたんです、この勝負に勝てば最先端の記憶修復術を手配してくれるって」
志保「兄さんが失った記憶を…私が殺してしまったあの時の兄さんを蘇らせるためにも、私は必ず勝ちます」
志保「だから兄さんは、心配しないでください、必ず助けますから」
P「俺の…記憶…」
志保「お前には関係のないことよ、これは私と兄さんの問題、お前は部外者ですらないただの障害」
志保「だから私は障害を…お前を絶対に排除する、兄さんが幸せに暮らせるように」
静香「悪いけど私はP先輩と未来を誓い合った仲だから、先輩の問題は私の問題でもあるの」
志保「…兄さんを誑かす悪魔め、お前の相談を兄さんに持っていった過去の自分を殺してやりたいくらいだわ」
静香「残念だけど過去は変えられないわね、だから私は」
静香「私と先輩で、未来を切り開く」
俺達の全てが詰まった未来を切り開くうどんだ
亜利沙『さああの伊勢海老うどんの後に765学園のうどんクイーンは一体どんな凄いうどんを出すのか!…ってあれ?』
審査員席に置かれたのは、何の変哲も無い…
静香「かけうどんです、どうぞお召し上がりください」
亜利沙『な、なんと!静香ちゃんのうどんは何の変哲も無いかけうどん!?勝負を捨てちゃったのでしょうか!?』
高木『これも美味しそうだねぇ』
高木学園長がうどんを啜り始める
一方貴音と最上父はうどんに手をつけていなかった
静香はそれを見てグッと手を握った
そんな時、貴音が口を開いた
貴音『…最上殿、自分の娘の作った料理を鼻で笑うとは、一体どういうつもりなのですか』
その声には怒気が含まれている
貴音『例え親であっても…いえ、親だからこそやってはならないことをあなたは行ったのです』
貴音『心を込め作られた料理を笑う資格など何人にもありません!親として、人として、恥を知りなさい!』
貴音から激しい一喝が飛ぶ
貴音が怒ったところを初めて見た気がする
だけど静香のために怒ってくれて、俺は少しだけ、嬉しくなった
貴音『最上静香』
静香「は、はい」
貴音『いただきます』
貴音は優雅に手を合わせると、うどんを食べ始める
静香「…」
静香と俺はその光景を固唾を飲んで見守るのだった
亜利沙『そのカードには静香ちゃん、志保ちゃんの名前が書かれています!どちらのうどんが美味しかったをカードを掲げて投票してください!』
亜利沙『それでは投票スタートですぅ!』
高木『ふーむ、悩むね』
貴音『…』
高木学園長は悩み、貴音は目を閉じている
静香の父親やすでにカードを選んだようだ
亜利沙『それでは!提示をお願いします!』
書かれた名前は『北沢志保』
高木『私は北沢くんのうどんかな、純粋に満足度が高かったように思えたね』
志保「ありがとうございます」
P「まずいな…」
いさかなりリーチをかけられてしまった
亜利沙『お次は貴音さん!どうぞ!』
貴音がカードを掲げる
書かれた名前は『最上静香』
P「よしっ!」
亜利沙『わかりました!では最上さん!どうぞ!』
最上父がカードをとる
泣いても笑っても最後の票だ
これで勝負が決まる
最上父がカードを掲げる
カードに記された名前は…
『最上静香』
うどんより蕎麦が好き
P「勝っ…た?」
静香「先輩!」
P「おっとっと」
静香が飛び付いてきたのでそれを抱き止める
静香「やりました…!私、私達、勝ちました!」
P「…ああ!そうだな!俺達の勝ちだ」
志保「どう…して…!」
志保が最上父に詰め寄る
志保「あなたはどうしても連れ戻したいと言っていたのに、どうして!」
貴音「落ち着きなさい、北沢志保」
志保「…どういう意味ですか」
貴音「志保のうどんは真、美味でした、しかしそれだけのもの」
貴音「最上静香のうどんには心がこもっていた、わたくし達に美味しく食べて貰いたい、楽しんで貰いたい、そんな気持ちを感じました」
志保「そんなもの…ただの思い込みじゃないですか、気持ちを込めれば美味しくなるというのなら世界中美味しい料理しか存在しないということですか」
貴音「…確かに、思い込みかもしれませんね、しかし実際に静香の気持ちのこもったうどんが最上殿の心を打った」
貴音「それこそが答えではありませんか」
志保が膝をつき、俯く
P「静香、静香、ちょっと離れてくれ」
静香「もう少しだけ、もう少しだけ」
P「帰ったらいくらでも抱き締めてあげるから、な?」
静香「…分かりました」
静香が身体を離す
俺は志保の所へ歩いて行った
志保「兄…さん」
俺は膝をつき、志保と目線を合わせる
志保「…ごめんなさい兄さん、あなたを…助けられなくて」
P「その助けるとか良くわからないけどさ、俺は不幸じゃないよ」
P「桃子がいて、このみ姉さんがいて、海美がいて、志保が、みんながいて」
P「俺は幸せだって胸を張って言える」
志保「でも…私は小さい頃に、兄さんを殺して…」
P「俺は生きてるよ」
P「確かに昔記憶は失った、だけど今はそれが気にならないくらい、充実してるんだ」
遠目では気付かなかったが、深い隈があったり微妙に肌も荒れているようだ
だから俺は
P「志保」
志保を強く抱き締めた
志保「にいさ」
P「ごめんな、志保」
P「俺のせいで辛い思いをさせて、本当にごめん」
志保「ちが…違うんです…私は、兄さんに謝りたくて、償いたくて…!」
P「きっと昔の俺も、志保が苦しむことより笑ってくれる方が良いって言うはずだから」
志保「兄…さん」
P「だから志保、笑って」
P「俺は謝られるより、償われるより、志保が笑っていてくれる方が嬉しい」
志保「兄さん…兄さん…!」
P「ん、今は泣いても良い、ずっと心に抱えてたものは涙と一緒に流してしまえば良い」
志保「うう…ああ…!」
P「今までよく頑張った、偉いぞ、志保」
志保が声を上げて、子供のように泣きじゃくる
俺はそんな志保の軽く背中を叩きながら、志保が泣きやむまで抱き締めていた
先輩に抱き締められて、子供のように声を上げて泣いていた
チラッと聞こえてきた会話から察するに過去に二人の間に何かがあり、志保がずっとそれに対して罪の意識を抱いていたみたい
…だから、自分を蔑ろにしてでも先輩に尽くそうとしていたんだろう
抱き合う二人を見ていると
静香「…お父さん」
父がこちらに向かってきた
父は憑きものが落ちたような顔で美味しかったよ、と
そう言ってくれた
静香「ありがとう、お父さん」
そして父は少し寂しそうな顔をして、私が親離れしたことを褒めてくれる
静香「私一人じゃここまで来られなかった」
静香「あの人が…先輩が一緒にいてくれたから、私はお父さんが美味しいって言ううどんを作ることが出来たの」
静香「…うん、凄く良い人」
静香「ずっと一緒に歩いて行きたいって、そう思える人」
静香「…うん、ありがとう、お父さん」
静香「私、その期待に応えられるように頑張るから」
静香「…え?家には帰らないけど」
静香「ええ!?今応援してくれるって言ったじゃない!」
静香「もう!お父さんの馬鹿!」
静香「知りません!」
P「な、なあ静香、なんで静香の親父さんはあんなに俺を睨んでるんだ?」
静香「知りません!…それよりも」
静香「志保はいつまで先輩の手を握ってるの」
志保「私は従妹だから、手を繋いでいてもおかしくはないでしょ」
静香「じゃあ恋人繋ぎをする理由は?」
志保「私は従妹だから、恋人繋ぎをしてもおかしくはないでしょ」
静香「いやおかしいから」
志保「何の話よ」
静香「先輩に抱き着いて泣いてたじゃない」
志保「泣いてない」
静香「はいはい、そういうことにしておくわ」
志保「…やっぱり私はお前が気に入らない」
静香「…」
志保「でも」
志保「今までみたいに、無理矢理排除する気も無い」
静香「それって…」
志保「勘違いしないで」
志保「お前を無理矢理排除すると兄さんが悲しむから」
志保「だから私は手は出さない」
静香「志保…」
志保「だけど」
静香「だけど?」
志保「それとは別に私は兄さんが好きだからお前が今いるその席…兄さんの隣は必ず奪い取るから」
静香「は!?いや駄目よそんなこと!」
志保「静香が嫌がっても関係ない、安心しなさい、兄さんは私がちゃんと幸せにするから」
静香「安心出来るわけないでしょ!?先輩の隣は絶対渡さないから!」
喧嘩するほど仲が良いということだろうか
とりあえず俺を間に挟んでやりあうのは止めて欲しい
亜利沙「Pさん、Pさん」
P「ん、どうした亜利沙?」
亜利沙「静香ちゃんと志保ちゃんに挟まれてる天国のような状態で申し訳ないのですが景品がありまして」
P「景品?」
亜利沙「はい」
P「わかった、静香」
静香「はい」
P「景品が出るらしい、受け取りに行こう」
静香「わかりました」
P「ありがとう伊織」
静香「中身は何なんです?」
私が聞くと伊織先輩は何やらニヤニヤしながら手招きした
静香「?」
私は伊織に耳寄せる
伊織(二人用の温泉旅行券よ)
静香(良いんですか?)
伊織(景品なんだから良いに決まってるでしょ?)
静香(ありがとうございます、伊織先輩)
伊織(あ、部屋は二人部屋だから夜這いするなりなんなりしてあいつをメロメロにしちゃいなさいよ)
静香「よ、よば!?」
静香「な、何でも無いです」
口から出かけた言葉を飲み込む
静香(い、伊織先輩!よ、夜這いって…)
伊織(良いじゃない別に、ガッとやってチュっと吸ってはあんしちゃいなさいよ)
静香(言い方!)
伊織(女は度胸よ、好きな男を押し倒せなくてどうするのよ)
伊織(それにもたもたしてたらあいつ、志保に食べられるかも知れないわよ)
静香(そ、それは…嫌です)
伊織(じゃあガンガンいきなさい、あいつにぶちんなんだから)
静香(…はい!)
静香「はい」
伊織「にひひ♪」
静香は微妙に顔が赤いし伊織はニヤニヤしている
一体何の話をしてたんだか
伊織「ま、なんにせよお疲れさま、残りの文化祭存分にいちゃいちゃすれば良いわ」
P「おうよ」
静香「存分にいちゃいちゃ…よ、夜這い…」
今何やら変な単語が聞こえた気がするが、気にしないでおこう
P「それじゃ静香、行こうか」
静香「はい!行きましょう!」
ここが会場だと言うこと忘れ、手を繋ぐ
…会場全体に思いっきり冷やかされたのだった
静香「ですね」
ようやく帰宅し、一息つく
P「緊張した?」
静香「それはもちろんです」
P「だよな」
あの後途中で志保も乱入したものの文化祭を楽しく回ることが出来た
静香「二人っきりじゃなかったのは残念ですけど、志保も一緒にいて、少し嬉しかったです」
P「そうだな…」
ずっとすれ違っていたからな
静香「でも先輩、今は二人っきりですね」
P「…そうだな」
ふわりと甘い香りが俺の鼻腔をくすぐった
静香「この温もりが…私にとってかけがえのないもの」
そういって静香が目を閉じる
静香「私は、夢を叶えるのは独りじゃないと意味がないって思っていました」
静香「だけど違った…独りきりじゃ叶えられないって、わかったんです」
静香「独りで叶えられる人もいるかも知れません、だけど私はそんなに強くない」
静香「あなたが行き詰まっていた私に、自分自身というガラスの檻に閉じこもっていた私に手を差し伸べてくれた」
静香「たった一粒の、ちっぽけな私を掬ってくれた」
静香「私は幸せです」
P「静香…」
静香の頭を撫でる
静香「ねえ…先輩」
P「ん?」
静香「私はもっとあなたを感じたい」
P「…それは」
静香「私に、ください、あなたを」
P「わかった」
二人でベッドに寝転がる
そしてキスをした後
静香の生地を捏ね、めん棒で仕上げをした
静香って捏ねるほど無いやろって思ったけどそっちを捏ねたのか
相変わらずプロデュースの一文が秀逸だなww
(誉め言葉)
久しぶりにこの1文を見れて満足
P「お疲れさま静香、良く頑張ったな」
静香「は、話には聞いていましたけど…本当に体力使うんですね」
P「下手な運動より運動してるって聞いたことあるな」
静香「ふう…」
くたびれた感じで静香が俺の胸元にもたれ掛かってくる
そしてそのまま頭をぐりぐりと押し付けてくる
P「静香?」
静香「あなたのこの胸に抱かれてたんですよね…」
静香「ふふ、例えば何処が、ですか?」
P「触られてびくびくってなってたとことか」
静香「もう…えっちなんですから」
静香「でも…あなたに触られてあんなに喜んでた私も、えっちなのかも知れませんね」
P「俺はえっちな静香も好きだよ」
静香「ふふ、ありがとうございます」
P「静香…」
静香「駄目です、また今度」
P「むう…仕方ないか」
P「11月?特に予定は無いけど…なんで?」
静香「でしたらその…私と温泉に行きませんか?」
P「温泉?」
静香「はい、温泉です」
P「俺は構わないけど、費用とかは?」
静香「それについては問題ありません」
静香が小さな胸を張る
P「そうだったのか」
静香「はい、ですから連休にあなたと行きたいなと」
P「そう言うことなら大歓迎だ、行こう」
静香「ありがとう!今から楽しみです」
P「俺も、楽しみにしてるよ」
お互いにテンションが上がった結果
鉢に水で溶いた小麦粉を注いだ
今思うと√TPはプロデュースばっかしてたな
静香「あら、おはよう未来」
未来「でへへ~、おはよう!」
静香「随分機嫌が良いじゃない」
未来「うん!だって文化祭での静香ちゃん格好良かったもん!」
静香「そう?」
未来「うん!それに先輩と手を繋いでた静香ちゃんすっごく幸せそうだったし!」
静香「あ、あれは忘れて…」
静香「ええ、とても良い人よ」
未来「静香ちゃんの顔見てたら分かるよ」
静香「…そんなに顔に出てた?」
未来「うん!」
静香「そ、そう…」
ちょっと恥ずかしい
未来「ところで静香ちゃん」
静香「何?」
未来「ちょっとおっぱい大きくなった?」
静香「ぶっ」
静香「ご、ごめんなさい…でもいきなり何を聞いてるのよ」
未来「うーんなんかそんな感じがして…えい!」
静香「ひゃあ!?」
未来がいきなり私の胸を鷲掴みにする
未来「うん、やっぱりちょっと大きく…痛い痛い!静香ちゃん!私の腕そっちには曲がらないからぁ!」
静香「全く…次やったら両腕へし折るわよ」
未来「うう…静香ちゃんが恐い」
未来「?」
静香「ほ、本当に私の胸、大きくなってたの?」
未来「うん!体感で0.1cmは大きくなったと思うよ!」
静香「そ、そう…何でかしら…」
未来「最近私が仕入れた情報なんだけど、自分で揉んだり誰かに揉んで貰うと大きくなるんだって」
静香「…それ、本当?」
未来「わかんない」
静香「…」
もしこの情報が本当なら、もしかして夏休みの時とかにしたアレが効果を…?
未来「?静香ちゃん、顔赤いけどどうしたの?」
静香「な、何でも無いわ」
この前は特に何も言わなかったけど、実はがっかりされていたんじゃ…
そんな考えばかりが頭の中を駆け巡る
未来「静香ちゃん?静香ちゃーん」
…やはりここは大きくするために努力しなければ
静香「未来」
未来「あ、帰ってきた、どうしたの?」
静香「私、胸を大きくするわ」
未来「えっ」
昼休み、私は胸を大きくするためにやるべきことを相談しに来ていた
志保「…」
静香「志保、聞いてる?」
志保「…一つ言って良いかしら」
静香「どうぞ」
志保「お前、うどん食べすぎて頭の中までつるつるの喉越しの良いうどんみたいになってない?」
静香「つるつるの喉越しの良いうどんの何が悪いのよ!」
志保「…」
志保「お前よりはね」
静香「どうやったの?」
志保「は?」
静香「どうやって胸を大きくしたの?」
志保「知らないわよ、勝手に大きくなったんだから」
静香「なにか、なにか理由があるはずなのよ」
志保(…面倒くさい)
志保「そうね…例えば好きな人に揉んで貰うとか、好きな人の事を想って自分で揉むと大きくなるとは言われてるわね」
静香「それ、未来も言ってたわ…やっぱり効果があるのね」
静香「…志保も好きな人…先輩のことを想って揉んだりしたのかしら?」
志保「し、静香には関係ないでしょ」
そういって微妙に赤くなって顔を逸らす静香
静香「…試してみようかな」
放課後、冬馬と少しだけ寄り道をしてから帰宅する
どうやら静香以外はまだ帰ってきていないようだ
とりあえず部屋に荷物を置いて一息つこう
そう考えて部屋の扉を開けると
静香「…えっ!?」
P「えっ」
俺のベッドで胸元をはだけさせ、自分の身体に手を伸ばしている静香がいた
静香「そ、それはその、理由があって」
P「と、とにかくだ」
静香「は、はい」
P「その…ムラムラする」
静香「うっ…」
P「静香」
静香「は、はい」
P「良いかな?」
静香「…はい、来てください」
ナニからナニまで楽しんだ
あれおかしいな、三日連続でプロデュース()してるぞ
いいぞいいぞ~(^^)
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