まち子「あっ、また天真さんだけプリント出していない……」
まち子「まだ教室に居るよね……」
ヴィーネ「もうガヴ、起きなさい!もう下校の時間よ!」
ガヴリール「……」スウスウ
まち子「……」
まち子(……)
まち子(気になる)
まち子(この際ついでに聞いてみようかな?)
ヴィーネ「あっ委員長、ガヴに何か用?」
まち子「明日提出期限のプリント、未提出なの天真さんだけなのよ」
まち子「言っても意味がないような気もするが、一言言っておかないとね……」
ヴィーネ「ガブったらあのプリントまだ提出してなかったのね」
ヴィーネ「ガブ! ガブ! 起きなさい!」ユサユサ
まち子「天真さん、起きてください!」ユサユサ
ヴィーネ「もう放課後よ!学校は寝るところじゃないの!」
ガヴリール「……おぶってー」
ヴィーネ「嫌よ、一緒に歩いて帰るわよ」
まち子「あの、天真さん」
ガヴリール「ん……委員長、居たんだ」
まち子「ずっと居たわよ」ハァ
まち子「明日提出期限のプリントなんだけど、まだなの天真さんだけなの」
ガヴリール「……そんなプリントあったっけ」
まち子・ヴィーネ「あったわよ!」
ガヴリール「おぉ~息ぴったり」
まち子「そういえば……」
まち子「もぅ……このプリントなんだけど」
ガヴリール「ん~……あぁ、見た事あるある」
ガヴリール「たしか机の奥に……」
ヴィーネ「持っているなら早く提出しなさいよ」
ガヴリール「あったあった、これだよね」
まち子「……見事に真っ白ね」
ヴィーネ「量は多くないから今から書きなさい」
ガヴリール「え~」
ガヴリール「ヴィーネ、書いて」
ヴィーネ「自分で書きなさい」
ガブリール「ちぇ……」
まち子「うぇ!? 私!?」
ガヴリール「私寝起きだよ? 頭あまり働かないのにこんなの書いていたら明日になるよ?」
まち子「えぇ……」
ガヴリール「委員長が書けば10分ぐらいだよ!」
まち子「それ5分ぐらいで……」
ヴィーネ「ちょっと、委員長にまで迷惑かけないの!」
ガヴリール「むぅ……わかったよ……」
ガヴリール「……」カキカキ
ヴィーネ「……」
まち子「……」
まち子(聞くタイミングは今しかないわね)
ガヴリール「お~いいぞ~」
ヴィーネ「ガブは書くことに集中しなさい」
ヴィーネ「で、委員長、何?」
まち子「以前進路希望調査のプリントあったでしょ?」
ガヴリール「あぁ、あったね」
ヴィーネ「だから書くことに集中!」
ヴィーネ「何かそのプリントに気になったことでもあるの?」
まち子「そのプリント自体ではないけど……」
まち子「月乃瀬さんは今日みたいに一緒に書くの付き合っていたよね」
ガヴリール「あったねあったね」
ヴィーネ「ガヴは返事しなくてもいいから」
ヴィーネ「確かに一緒だったわ、何か問題でもあったのかしら?」
まち子「一緒にいることは全く問題は無いの」
まち子「ただ……」
ガヴリール・ヴィーネ「ただ?」
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「書く」
ガヴリール「へい……」
まち子「つい聞いてしまって……」
ガヴリール・ヴィーネ「?」
まち子「あの時話していた『天界に提出するプリントが独身男性の好きな食べ物ランキング』ってどういう事なのかなと」
ガヴリール「ブフォ!?」
ヴィーネ「ピャィ!?」
まち子「!?」
ガヴリール・ヴィーネ「!?」
まち子「『独身男性を消す仕事は月野瀬さんの仕事だった』っていう事も気になって」
ヴィーネ「ぅ!?」アセアセ
ガヴリール「……」
ガヴリール「なぁ、もしかしてあの時の話?」ヒソヒソ
ヴィーネ「そうみたいねガヴ、あの時はさすがに不用心すぎたわ……どうする」ヒソヒソ
ガヴリール「……」
ガヴリール「黙っていても仕方がない、話すか……」
ヴィーネ(ガヴ!? 人間にあなたが天使ってばれたら天界に強制送還されるからそれだけは……)
まち子「天真さん、アルバイトしているの」
ヴィーネ(ん?)
ガヴリール「その店、喫茶店でね……雰囲気もマスターもいいところなんだ、あと客も少ないところ」
まち子「へー喫茶店でしてるんだ」
ガヴリール「本当に雰囲気がいいんだよ、マスターも良い人で」
ガヴリール「あまりにの良さにさ、私はその喫茶店を天国のような所『天界』と呼んでいるんだ」
ヴィーネ(いやいやそれ無理あり過ぎるでしょ)
まち子「なるほど……」
ヴィーネ(通った!)
ガヴリール「ただ、マスターがこれではだめだと新たな客層を呼び込もうと独身男性に目を付けたわけ」
ガヴリール「そこで私に『独身男性の好きな食べ物ランキング』たるものを調査してほしいと頼まれたんだ」
ガヴリール「喫茶店のメニューに追加しようとね」
ヴィーネ(マスターさん、嘘をずらずら並べてすみません)
ガヴリール「安請け合いしてしまたなーと思ったな、あの時は」
まち子「それは大変ですね……」
ガヴリール「ほんと、大変だったよ」
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